1 00:00:02,002 --> 00:00:04,838 (ムジク)気をつけるんだぞ~。 (ミーア)は~い。 2 00:00:04,838 --> 00:00:09,176 すっかりお世話に なってしまいましたわね。 3 00:00:09,176 --> 00:00:12,012 どうしましたの? (シオン)キースウッドたちが➡ 4 00:00:12,012 --> 00:00:14,014 無事ならばいいんだが。 5 00:00:14,014 --> 00:00:17,184 《コイツにも 人間らしいところが あるんですのね。 6 00:00:17,184 --> 00:00:19,520 ちょっと意外でしたわ》 7 00:00:19,520 --> 00:00:23,523 また あの連中に襲われたら 俺一人では厳しいだろうからな。 8 00:00:23,523 --> 00:00:27,527 うん? え~と つかぬことをお聞きしますが➡ 9 00:00:27,527 --> 00:00:30,697 厳しいというのは どういう意味ですの? 10 00:00:30,697 --> 00:00:34,368 俺は いまだかつて 戦場で人を斬ったことがない。 11 00:00:34,368 --> 00:00:37,538 先日のあれが初陣だった。 へっ? 12 00:00:37,538 --> 00:00:42,376 もちろん努力はするが 残念ながら 君の安全は保証できない。 13 00:00:42,376 --> 00:00:47,881 《んん…。 キースウッドさん! どうか ご無事でいてくださいませ!》 14 00:02:28,515 --> 00:02:31,518 (ルードヴィッヒ)レムノ王国で 不穏な空気が 流れているという話は➡ 15 00:02:31,518 --> 00:02:35,689 聞いていたが まさか ミーア様が向かっているとは…。 16 00:02:35,689 --> 00:02:38,191 (アンヌ)ええ…。 本来なら プリンセスガードを➡ 17 00:02:38,191 --> 00:02:41,028 派遣したいところだが…。 (ドアが開く音) 18 00:02:41,028 --> 00:02:45,032 (ディオン)この状況で軍を動かせば 侵略を疑われかねない。 19 00:02:45,032 --> 00:02:48,201 ディオンさん! まったく 相変わらず うちの姫さんは➡ 20 00:02:48,201 --> 00:02:50,370 楽しいことをやってくれるな。 21 00:02:50,370 --> 00:02:54,041 (ルードヴィッヒ)笑い事じゃないぞ。 もし ミーア様に何かあったら…。 22 00:02:54,041 --> 00:02:57,210 (ディオン)心配しなくても 剣の天才のシオン王子が一緒なら➡ 23 00:02:57,210 --> 00:03:00,313 大丈夫じゃない? そうかもしれないが➡ 24 00:03:00,313 --> 00:03:03,483 レムノ王国は 革命が起きるような 状態ではないんだ。 25 00:03:03,483 --> 00:03:05,652 どういうことですか? 26 00:03:05,652 --> 00:03:08,989 税の引き上げで 民衆の不満は高まっているが➡ 27 00:03:08,989 --> 00:03:12,492 影響が致命的になるのは まだ先のはずなんだ。 28 00:03:12,492 --> 00:03:15,495 それって…。 誰かが無理やり 革命の火を➡ 29 00:03:15,495 --> 00:03:19,833 つけようとしてるってこと? そんな… いったい誰が? 30 00:03:19,833 --> 00:03:23,670 いずれにせよ 血が流れる前に止めなくては。 31 00:03:23,670 --> 00:03:27,507 だけどさ 一人の死者も出さずに 解決するって➡ 32 00:03:27,507 --> 00:03:30,010 いくら姫さんでも 無理なんじゃない? 33 00:03:30,010 --> 00:03:35,182 それでも ミーア様なら きっと…。 34 00:03:35,182 --> 00:03:39,019 (ミーア)それにしても この辺りは平和そうですわね。 35 00:03:39,019 --> 00:03:41,354 (商人)ここいらは 盗賊とかも出ないし➡ 36 00:03:41,354 --> 00:03:44,357 うちらには 商売がやりやすい場所なんだよ。 37 00:03:44,357 --> 00:03:49,529 でも 内戦が起きてるんですよね。 ここらじゃ関係ないねぇ…。 38 00:03:49,529 --> 00:03:53,700 ドノヴァン伯爵領の町で暴動が起きた って話は聞いたけど➡ 39 00:03:53,700 --> 00:03:55,869 なんでも反乱を治めるために➡ 40 00:03:55,869 --> 00:03:59,039 「金剛歩兵団」ってのを出したって うわさだ。 41 00:03:59,039 --> 00:04:03,477 「金剛歩兵団」? それでは 一方的な虐殺になるぞ…。 42 00:04:03,477 --> 00:04:05,979 (ミーア)「金剛歩兵団」って なんですの? 43 00:04:05,979 --> 00:04:09,649 (シオン)レムノ国王が じきじきに編成した精鋭部隊だ。 44 00:04:09,649 --> 00:04:12,319 まさに 一騎当千の兵のみで 構成された➡ 45 00:04:12,319 --> 00:04:15,155 最強の重装歩兵団…。 46 00:04:15,155 --> 00:04:17,657 《それ… すっごく強そうですわ。 47 00:04:17,657 --> 00:04:21,828 わたくしの近衛にも 何人かスカウトできないかしら?》 48 00:04:21,828 --> 00:04:24,998 《相手は革命軍とはいえ この国の民。 49 00:04:24,998 --> 00:04:29,836 その弾圧のために容赦なく 強大な戦力を充てるとは…》 50 00:04:29,836 --> 00:04:33,507 それで 被害は どのくらい出ているのですか? 51 00:04:33,507 --> 00:04:37,344 聞いた話だと まだ 出てないみたいだぞ。 はあ? 52 00:04:37,344 --> 00:04:40,514 まだ一度も 矛を交えてないって話だ。 53 00:04:40,514 --> 00:04:44,117 なにせ ヤツらは 金剛石の兵団だからさ。 54 00:04:46,686 --> 00:04:50,690 (グレアム)くっ… やはり どう見ても たあいない恋文だ。 55 00:04:50,690 --> 00:04:52,859 <彼の名は グレアム。 56 00:04:52,859 --> 00:04:56,530 サンクランド王国 諜報部隊 「風鴉」の一員であり➡ 57 00:04:56,530 --> 00:04:59,699 今は文官として レムノ王国政府内部に➡ 58 00:04:59,699 --> 00:05:01,635 潜入している> 59 00:05:01,635 --> 00:05:05,639 《ミーア:「アベル王子 お元気かしら? ウフフフフ ウフフフフ…」》 60 00:05:05,639 --> 00:05:07,974 いや そんなはずはない! 61 00:05:07,974 --> 00:05:12,145 なんらかの方法で アベル王子と 通じ合っているはずなのだ。 62 00:05:12,145 --> 00:05:14,815 レムノ王国を 革命の騒乱に突き落とす…。 63 00:05:14,815 --> 00:05:18,318 この計画は本来 ティアムーン帝国が滅びたあとに➡ 64 00:05:18,318 --> 00:05:20,820 動きだすはずだったのだ…。 65 00:05:20,820 --> 00:05:24,658 すべては あのミーアとかいう 小娘のせいだ! 66 00:05:24,658 --> 00:05:27,994 (モニカ)失礼します。 (ノック) 67 00:05:27,994 --> 00:05:32,666 モニカか。 (モニカ)グレアム様 少々独り言が大きいかと。 68 00:05:32,666 --> 00:05:34,834 それで なんの用だ。 69 00:05:34,834 --> 00:05:38,672 ご報告が。 国境からの潜入を図ろうとした➡ 70 00:05:38,672 --> 00:05:43,009 皇女ミーアとシオン王子ですが どうやら取り逃がしたようです。 71 00:05:43,009 --> 00:05:46,680 なっ! 2人に同行していた 従者の行方も追っていますが➡ 72 00:05:46,680 --> 00:05:50,851 詳細は不明です。 むう…。 73 00:05:50,851 --> 00:05:54,020 まさか襲撃を予測していたのか? 74 00:05:54,020 --> 00:05:58,024 やはり アベル王子と皇女ミーアは 通じていた? 75 00:05:58,024 --> 00:06:02,128 単なる年頃の少年少女の やり取りにしか見えませんが…。 76 00:06:02,128 --> 00:06:04,130 いいや! でなければ➡ 77 00:06:04,130 --> 00:06:07,968 馬用のシャンプーなど プレゼントするはずがない! 78 00:06:07,968 --> 00:06:10,637 あれは やはり なんらかの符号なのだ! 79 00:06:10,637 --> 00:06:14,808 早馬を用意する… とか。 深読みのしすぎでは? 80 00:06:14,808 --> 00:06:16,977 <深読みのしすぎである> 81 00:06:16,977 --> 00:06:21,147 とにかく ティアムーン帝国の破壊工作は 失敗に終わったのだ。 82 00:06:21,147 --> 00:06:24,651 多少無理をしてでも こちらの計画を急がねばならん。 83 00:06:24,651 --> 00:06:28,822 今のところ順調かと。 綱渡りだがな。 84 00:06:28,822 --> 00:06:32,993 良識派のドノヴァン伯を 国王が 監禁したという うわさを流し➡ 85 00:06:32,993 --> 00:06:37,831 王国政府に不満を持つ者たちを たきつけて 蜂起を促す。 86 00:06:37,831 --> 00:06:41,167 結果 反乱軍は 町の主要施設を制圧。 87 00:06:41,167 --> 00:06:45,672 焦った国王は 狙いどおり 金剛歩兵団を派遣しました。 88 00:06:45,672 --> 00:06:50,677 ここで 大虐殺でも起きれば 反乱の火種は全土に広がる…。 89 00:06:50,677 --> 00:06:54,514 のはずなのだが…。 何か問題でも? 90 00:06:54,514 --> 00:06:58,184 肝心の金剛歩兵団に 動きがないのだ。 91 00:06:58,184 --> 00:07:00,287 何をモタモタしておる…。 92 00:07:00,287 --> 00:07:03,290 (副団長)ゴリアル団長 なぜ出撃なさらないのです? 93 00:07:03,290 --> 00:07:06,626 これ以上は あの荒くれ者どもを 抑えきれませんぞ! 94 00:07:06,626 --> 00:07:10,797 (ゴリアル)わかっている。 素人同然の 反乱軍を鎮圧するなど➡ 95 00:07:10,797 --> 00:07:15,135 たやすいこと。 だが 今は待て。 はっ…。 96 00:07:15,135 --> 00:07:17,137 うん…。 97 00:07:17,137 --> 00:07:19,973 ⦅レムノ国王:ゴリアルよ お主も知ってのとおり➡ 98 00:07:19,973 --> 00:07:23,977 金剛歩兵団は 10年の歳月を経て鍛え上げた➡ 99 00:07:23,977 --> 00:07:28,148 余の自慢の精鋭部隊だ。 光栄でございます 陛下。 100 00:07:28,148 --> 00:07:31,985 故に こたびの初陣 一兵も損なうことなく➡ 101 00:07:31,985 --> 00:07:34,321 見事に戦功を挙げてこい。 102 00:07:34,321 --> 00:07:38,658 はっ! はあ? 一兵も… でありますか? 103 00:07:38,658 --> 00:07:41,161 たかが地方の反乱のために➡ 104 00:07:41,161 --> 00:07:46,166 余が大切に育てた兵を 失うことなどあってはならぬ⦆ 105 00:07:46,166 --> 00:07:50,170 《一兵も損なわずに 敵を全滅させる…》 106 00:07:50,170 --> 00:07:52,339 いったい どうすれば…。 107 00:07:52,339 --> 00:07:56,009 <悲しき中間管理職である> 108 00:07:56,009 --> 00:07:59,512 まさか これも 帝国の英知の策謀か…? 109 00:07:59,512 --> 00:08:02,282 どうなさいますか? 110 00:08:02,282 --> 00:08:04,451 本国に これを送ってくれ。 111 00:08:04,451 --> 00:08:07,787 失礼します。 112 00:08:07,787 --> 00:08:12,792 これは… 本国を戦渦に巻き込む 誤った情報です。 113 00:08:12,792 --> 00:08:15,128 本当に 送ってもよろしいのでしょうか。 114 00:08:15,128 --> 00:08:18,631 お前たち 「黒き鴉」に ふさわしい懸念だ。 115 00:08:18,631 --> 00:08:23,536 せいぜい目立たぬよう 陰でコソコソ 情報を集めているがいい。 116 00:08:25,472 --> 00:08:30,310 だが 私は白き鴉 「白鴉」だ。 祖国サンクランドの栄光のために➡ 117 00:08:30,310 --> 00:08:34,147 情報を武器にして戦うのが 私の本懐だ。 118 00:08:34,147 --> 00:08:38,318 < ある男によって 「風鴉」の中に 作られた特殊部隊こそが➡ 119 00:08:38,318 --> 00:08:41,154 グレアムの所属する 「白鴉」である> 120 00:08:41,154 --> 00:08:43,156 心得ているのだろう? 121 00:08:43,156 --> 00:08:46,826 我々 白鴉の任務は 何ものにも優先される。 122 00:08:46,826 --> 00:08:48,828 はい…。 123 00:08:51,164 --> 00:08:56,169 《正義と公正を重んじるサンクランド王 あの方のために働けることは➡ 124 00:08:56,169 --> 00:08:59,339 私にとって 誇りだったんだけど…》 125 00:08:59,339 --> 00:09:02,442 あっ…。 126 00:09:02,442 --> 00:09:06,279 (文官)このような場所で よそ見をするな。 邪魔くさい。 127 00:09:06,279 --> 00:09:09,449 申し訳ありません…。 128 00:09:09,449 --> 00:09:14,454 謝って済むと思っておるのか メイド風情が。 129 00:09:14,454 --> 00:09:17,791 《この国では このようなことは日常茶飯事。 130 00:09:17,791 --> 00:09:20,293 ならば いっそ…》 131 00:09:20,293 --> 00:09:22,796 拾いたまえ。 えっ? 132 00:09:26,132 --> 00:09:32,305 あっ… こ… これは アベル殿下。 いえ これはあの そこの女が…。 133 00:09:32,305 --> 00:09:36,609 (アベル)「拾え」と言ったはずだが? は… はい…。 134 00:09:39,145 --> 00:09:42,482 今後 彼女らメイドに 無礼を働くようなことがあれば➡ 135 00:09:42,482 --> 00:09:46,820 容赦しない! は… はい。 それでは失礼します。 136 00:09:46,820 --> 00:09:51,324 申し訳ありません 王子殿下。 いや こちらこそ申し訳ない。 137 00:09:51,324 --> 00:09:54,828 君たちには さぞ働きづらいことと思う。 138 00:09:54,828 --> 00:09:57,330 あの このようなことを言うと➡ 139 00:09:57,330 --> 00:10:01,000 失礼に当たるかも しれないのですが…。 うん? 140 00:10:01,000 --> 00:10:04,337 変わられましたね? あ… そうかな? 141 00:10:04,337 --> 00:10:07,841 はい たくましくなられました。 142 00:10:07,841 --> 00:10:11,177 情けないところを 彼女には見せられないからね。 143 00:10:11,177 --> 00:10:14,681 《彼女… 帝国の英知 アベル王子を➡ 144 00:10:14,681 --> 00:10:17,684 雄々しき若獅子へと 変えた少女…》 145 00:10:17,684 --> 00:10:21,354 どのような方なのですか? そのお方は。 146 00:10:21,354 --> 00:10:26,192 今の僕には 到底 手が届かないほど魅力的で➡ 147 00:10:26,192 --> 00:10:29,863 だけど 僕が今より もっと前に進めると信頼して➡ 148 00:10:29,863 --> 00:10:32,365 励ましてくれた人だ。 149 00:10:32,365 --> 00:10:36,202 だから僕は 彼女の信頼に 応えなければならない。 150 00:10:36,202 --> 00:10:39,706 もっと頑張らなければ… と思っていたんだが。 151 00:10:39,706 --> 00:10:42,876 まさか 戦地へ 行かれるのですか? 152 00:10:42,876 --> 00:10:45,712 戦線が こう着しているらしくてね。 153 00:10:45,712 --> 00:10:49,549 兵たちを鼓舞するために 僕も出ることになった。 154 00:10:49,549 --> 00:10:53,219 王族としての責任を きちんと果たしてくるつもりだ。 155 00:10:53,219 --> 00:10:55,221 何か気がかりなことが? 156 00:10:55,221 --> 00:10:59,559 ああ… いや なんでもないよ。 ただ…。 157 00:10:59,559 --> 00:11:06,065 民の弾圧に加担した僕を きっと彼女は許さないだろうな。 158 00:11:14,007 --> 00:11:17,110 本国まで頼むわね。 159 00:11:22,182 --> 00:11:24,183 (指笛) 160 00:11:26,686 --> 00:11:29,689 《こちらには真実を書いておいた。 161 00:11:29,689 --> 00:11:33,092 これが あの方のもとへ届く 保証はない》 162 00:11:35,361 --> 00:11:37,697 けれど…。 163 00:11:37,697 --> 00:11:40,400 《どうかお願い…》 164 00:11:43,536 --> 00:11:46,206 さて… これから どうしますの? 165 00:11:46,206 --> 00:11:50,376 とりあえず キースウッドたちと 合流したい。 合流? 166 00:11:50,376 --> 00:11:53,379 はぐれた際の合流場所は 事前に決めてある。 167 00:11:53,379 --> 00:11:58,384 ここから馬車で半日ほどらしい。 馬車と言いましても…。 168 00:11:58,384 --> 00:12:03,990 さっきの商人が 馬車が定期的に 出ていると言ってたが…。 169 00:12:03,990 --> 00:12:05,992 ああ あれだ。 170 00:12:05,992 --> 00:12:08,161 しかし…。 あっ…。 171 00:12:08,161 --> 00:12:11,998 あら シオン あなた もしかして 持ち合わせが? 172 00:12:11,998 --> 00:12:15,001 金の類いは すべて キースウッドに預けてある。 173 00:12:15,001 --> 00:12:17,837 もう しかたありませんわね。 174 00:12:17,837 --> 00:12:20,506 あっ! そ… それは? 175 00:12:20,506 --> 00:12:23,843 もしものときの備えですわ。 176 00:12:23,843 --> 00:12:25,845 なんで そんなところに? 177 00:12:25,845 --> 00:12:29,349 無論 簡単にとられないために 決まってますわ! 178 00:12:29,349 --> 00:12:35,188 <前の時間軸において ミーアには苦い記憶があった> 179 00:12:35,188 --> 00:12:39,025 ⦅も… もう何も持ってませんわ! ホントですわ! 180 00:12:39,025 --> 00:12:41,694 ウソつけ! ヘヘヘ…。 ちょっとそこで跳んでみろ! 181 00:12:41,694 --> 00:12:43,696 うう… うっ…。 182 00:12:43,696 --> 00:12:45,865 うっ! (硬貨の音) 183 00:12:45,865 --> 00:12:49,535 音がするぞ! お前まだ持ってるな! 184 00:12:49,535 --> 00:12:52,538 《もう あのときと 同じてつは踏みませんわ! 185 00:12:52,538 --> 00:12:56,376 いつでも スムーズに逃げられるように 周辺諸国の硬貨を➡ 186 00:12:56,376 --> 00:13:00,313 あらかじめ 集めておいたのですわ》⦆ 187 00:13:00,313 --> 00:13:02,982 これで 馬車に乗ることはできるかしら? 188 00:13:02,982 --> 00:13:07,086 さすがに用意がいいな。 たぶん それだけあれば…。 189 00:13:09,155 --> 00:13:11,491 《2人:乗り合い馬車の 相場って…》 190 00:13:11,491 --> 00:13:13,493 《いくらなんだろう?》 《おいくらなのかしら?》 191 00:13:13,493 --> 00:13:16,162 < さすがは 2人そろって箱入りである> 192 00:13:16,162 --> 00:13:19,165 こ… 交渉は お任せしてもよろしいのかしら? 193 00:13:19,165 --> 00:13:21,167 そ… そうだな…。 194 00:13:21,167 --> 00:13:24,504 レディーに払わせておいて 俺のほうは 何もしないというのは➡ 195 00:13:24,504 --> 00:13:26,673 ちょっとかっこ悪いからな…。 196 00:13:26,673 --> 00:13:29,175 くれぐれも 足元を見られないように➡ 197 00:13:29,175 --> 00:13:32,679 お願いしますわね。 ん… わかっている! 198 00:13:32,679 --> 00:13:38,017 ウフッ 完璧超人のアイツでも 苦手なことってあるんですのね。 199 00:13:38,017 --> 00:13:40,353 うんっ? 200 00:13:40,353 --> 00:13:42,355 ん…。 201 00:13:42,355 --> 00:13:45,692 ミーア! えっ… あ… ああ~。 202 00:13:45,692 --> 00:13:47,694 ハァ ハァ ハァ…。 203 00:13:51,864 --> 00:13:55,201 ん…。 うん? 204 00:13:55,201 --> 00:13:58,871 こ… ここは? おっ 目が覚めたか? 205 00:13:58,871 --> 00:14:01,374 《まさか あのときの…》 206 00:14:03,476 --> 00:14:06,479 《なんかちょっと 違うみたいですわね…》 207 00:14:06,479 --> 00:14:11,150 あ~ 早速なんだけどさ お嬢ちゃん お金持ってない? 208 00:14:11,150 --> 00:14:15,154 はあ? 金貨とか 銀貨とか アクセサリーとか? 209 00:14:15,154 --> 00:14:17,156 そんなの持ってませんわ! 210 00:14:17,156 --> 00:14:21,994 ホントかよ? じゃあさ そこで跳びはねてみろよ。 211 00:14:21,994 --> 00:14:25,832 フフン! よろしくってよ。 ンッ。 212 00:14:25,832 --> 00:14:30,336 《その手には乗りませんわ 年季が違いますわよ?》 213 00:14:30,336 --> 00:14:35,007 靴下の中じゃないか? 子どもが隠す定番だし。 214 00:14:35,007 --> 00:14:37,510 なっ! 215 00:14:37,510 --> 00:14:40,179 ハズレか~。 クソ~。 216 00:14:40,179 --> 00:14:43,182 フフン! だから ないって 言いましたわ! 217 00:14:43,182 --> 00:14:46,185 生意気だな! お前なんか 人買いに売り飛ばして…。 218 00:14:46,185 --> 00:14:48,187 アタッ! えっ? 219 00:14:48,187 --> 00:14:50,356 (少年)んん…。 220 00:14:50,356 --> 00:14:53,025 (リンシャ)そんな小さな子を からかって楽しい? 221 00:14:53,025 --> 00:14:55,528 リ… リンシャ いや その…。 222 00:14:55,528 --> 00:14:58,865 ちょっと脅せば 金めのものが 出てくるかなって…。 223 00:14:58,865 --> 00:15:01,968 その子を連れてこいってのが ジェムの命令でしょ? 224 00:15:01,968 --> 00:15:05,972 とっとと手はずを整えて! て… 手はずって? 225 00:15:05,972 --> 00:15:08,808 まさか この子を担いでいくつもり? 226 00:15:08,808 --> 00:15:11,811 革命派で 自由に使える馬車があるはずよ。 227 00:15:11,811 --> 00:15:14,147 《か… 革命派?》 228 00:15:14,147 --> 00:15:17,150 それと 決行前の 準備の様子も見てきて! 229 00:15:17,150 --> 00:15:19,318 《ミーア:け… 決行?》 230 00:15:19,318 --> 00:15:21,654 わかったよ…。 231 00:15:21,654 --> 00:15:23,823 (ドアの開閉音) 232 00:15:23,823 --> 00:15:28,494 それで あなた いったい何者なの? 233 00:15:28,494 --> 00:15:31,664 《わたくし 結構ヤバいことに なってるのかも…。 234 00:15:31,664 --> 00:15:34,500 さっきも 人買いに売ってやるとか 言ってましたし…》 235 00:15:34,500 --> 00:15:37,670 言いたくない? まあ 別にいいけど…。 236 00:15:37,670 --> 00:15:40,840 ええ? え~っ! 237 00:15:40,840 --> 00:15:43,176 たすけ…。 238 00:15:43,176 --> 00:15:46,846 うっ…。 あっ…。 239 00:15:46,846 --> 00:15:51,017 ねえ あなたは この革命を止められる? えっ? 240 00:15:51,017 --> 00:15:55,855 もし止めることができるなら お願い 兄さんを助けて。 241 00:15:55,855 --> 00:15:59,525 革命を止める? お兄さんを助けるって➡ 242 00:15:59,525 --> 00:16:01,627 どういうことですの? 243 00:16:01,627 --> 00:16:05,031 時間がない。 出ながら話すわ。 靴を履いて。 244 00:16:06,966 --> 00:16:08,968 あ… ここは? 245 00:16:08,968 --> 00:16:11,471 地下革命派の拠点の一つよ。 246 00:16:11,471 --> 00:16:13,639 この辺は あんまり治安がよくないから➡ 247 00:16:13,639 --> 00:16:17,143 私から離れないで。 革命派というのは➡ 248 00:16:17,143 --> 00:16:20,646 今 騒乱を起こしている方たちの ことですの? 249 00:16:20,646 --> 00:16:25,151 ええ 私の兄さんはね 革命派を率いているの。 250 00:16:25,151 --> 00:16:29,655 あ… あなたのお兄さんが 革命組織のリーダーなんですの? 251 00:16:29,655 --> 00:16:33,659 革命派といったって ただの不平屋の集まりよ。 252 00:16:33,659 --> 00:16:37,330 なのに ジェムのヤツに みんな乗せられて…。 253 00:16:37,330 --> 00:16:40,500 どうして わたくしに そんな革命組織の中のこととか➡ 254 00:16:40,500 --> 00:16:44,337 話しておられますの? ジェムのヤツがね 言ってたのよ。 255 00:16:44,337 --> 00:16:47,840 あなたは組織にとって危険だから 絶対に捕らえろって。 256 00:16:47,840 --> 00:16:49,842 ジェム? 257 00:16:49,842 --> 00:16:52,511 これって裏を返せば あなたが革命を止めて➡ 258 00:16:52,511 --> 00:16:55,348 組織を解散させる力を 持っているってことよね? 259 00:16:55,348 --> 00:16:57,850 オ… オホホ…。 260 00:16:57,850 --> 00:17:02,288 こ… こんな子どもに 何ができるっていうんですの? 261 00:17:02,288 --> 00:17:05,124 そう? さっき アイツらに絡まれてるときも➡ 262 00:17:05,124 --> 00:17:07,126 ずいぶん余裕っぽかったし➡ 263 00:17:07,126 --> 00:17:09,462 今だって 落ち着き払ってるじゃない? 264 00:17:09,462 --> 00:17:12,465 ただの子どもとも 思えないんだけど…。 う…。 265 00:17:12,465 --> 00:17:16,302 あっ! リンシャ テメエ! 手柄を 独り占めするつもりだったのか! 266 00:17:16,302 --> 00:17:19,138 くっ…。 もう手配が済んだの? 267 00:17:19,138 --> 00:17:21,307 い… いや~ それが…。 268 00:17:21,307 --> 00:17:25,144 案内ご苦労。 すまない 捜すのに少し てこずった。 269 00:17:25,144 --> 00:17:27,146 シオン! 270 00:17:27,146 --> 00:17:30,149 ケガはないか? ミーア。 え… ええ。 271 00:17:30,149 --> 00:17:33,152 ところで そちらのお嬢さんは どなたかな? 272 00:17:33,152 --> 00:17:35,988 あ… あの…。 この方は リンシャさん。 273 00:17:35,988 --> 00:17:38,157 地下革命組織の方ですけど➡ 274 00:17:38,157 --> 00:17:40,326 わたくしを 助けてくださいましたの。 275 00:17:40,326 --> 00:17:43,162 いろいろと情報も 聞くことができましたわ。 276 00:17:43,162 --> 00:17:45,665 は…? とらわれの身から この短時間で➡ 277 00:17:45,665 --> 00:17:48,167 革命派の人間を 味方につけたのか? 278 00:17:48,167 --> 00:17:52,004 《まさか情報を得るために わざと 誘拐されたというのか?》 279 00:17:52,004 --> 00:17:54,006 <違う> 280 00:17:54,006 --> 00:17:56,008 味方ということで よろしいんですわよね? 281 00:17:56,008 --> 00:17:58,511 あなたが 革命を 止めてくれるのなら…。 282 00:17:58,511 --> 00:18:00,613 革命を止める か…。 283 00:18:00,613 --> 00:18:03,783 レムノ国王に 重税を なんとかしてもらわなければ…。 284 00:18:03,783 --> 00:18:08,120 いえ 兄さんたちが訴えているのは 税を下げることじゃないの。 285 00:18:08,120 --> 00:18:10,790 (ミーア/アベル)えっ? 王政府にとらわれている➡ 286 00:18:10,790 --> 00:18:13,960 ダサエフ・ドノヴァン様を 解放してもらうことよ。 287 00:18:13,960 --> 00:18:15,962 それは どういう意味だ? 288 00:18:15,962 --> 00:18:19,799 (リンシャ)国王陛下は 宰相である ドノヴァン様の口を封じるために➡ 289 00:18:19,799 --> 00:18:22,134 どこかに監禁しているらしいの。 290 00:18:22,134 --> 00:18:25,304 民の声を代弁する者を害すれば どうなるのか➡ 291 00:18:25,304 --> 00:18:28,307 わからなかったというのか。 愚かな…。 292 00:18:28,307 --> 00:18:30,810 あ…。 293 00:18:30,810 --> 00:18:32,812 ⦅シオン:ルドルフォン辺土伯は➡ 294 00:18:32,812 --> 00:18:38,150 君たち王室や大貴族が見捨てた 民に 食糧を与えた民の恩人だ。 295 00:18:38,150 --> 00:18:40,152 そのような者を殺せば➡ 296 00:18:40,152 --> 00:18:42,655 どんな事態を招くのか…。 えっ…? 297 00:18:42,655 --> 00:18:47,493 君たちは そんな簡単なことも 考えてなかったのか?⦆ 298 00:18:47,493 --> 00:18:50,329 《あのとき わたくしは したり顔のシオンに➡ 299 00:18:50,329 --> 00:18:52,331 言ってやりたかったんですわ。 300 00:18:52,331 --> 00:18:55,334 そんなバカな話はありませんわ と…。 301 00:18:55,334 --> 00:19:01,607 お父様が人気取りのために 臣下を 処刑したりなどありえないと…》 302 00:19:01,607 --> 00:19:05,611 その話 なんだかちょっと おかしいですわ。 303 00:19:05,611 --> 00:19:08,447 た… 大変だ! えっ? 304 00:19:08,447 --> 00:19:10,449 うっ… ああ…。 305 00:19:12,451 --> 00:19:15,454 どういうこと? この騒ぎは何? 306 00:19:15,454 --> 00:19:19,959 じ… 実は 同志たちが決起して 都市長の館に向かってる。 307 00:19:19,959 --> 00:19:22,795 何それ? 決行は あさってのはずでしょ。 308 00:19:22,795 --> 00:19:24,964 ジェムのヤツの指示なの? 309 00:19:24,964 --> 00:19:27,800 いや お前の兄貴の独断だ。 310 00:19:27,800 --> 00:19:31,137 軍と対峙してる同志たちを 助けるためにって。 311 00:19:31,137 --> 00:19:34,306 ああ もう! はぁ…。 312 00:19:34,306 --> 00:19:37,810 行きましょう 都市長の館へ。 はあ? 313 00:19:37,810 --> 00:19:41,147 《オホホ 何この人 そんな危なそうな場所に➡ 314 00:19:41,147 --> 00:19:43,649 このわたくしが行くはずが…》 315 00:19:43,649 --> 00:19:46,986 やれやれ それは かなり危険だと思うぞ。 316 00:19:46,986 --> 00:19:49,321 《ですわよねえ》 317 00:19:49,321 --> 00:19:51,991 だが どうしてもというなら つきあうぞ。 318 00:19:51,991 --> 00:19:56,162 《いやいやいや! 行くとか誰も言ってないし!》 319 00:19:56,162 --> 00:19:58,664 キースウッドたちと 合流したいところだが➡ 320 00:19:58,664 --> 00:20:00,833 せっかくミーアがつくったチャンスだ! 321 00:20:00,833 --> 00:20:02,835 《いや そうじゃなくって…》 322 00:20:02,835 --> 00:20:05,337 さあ 行くわよ。 急ぎましょう! 323 00:20:05,337 --> 00:20:08,841 うう… う… ああ~! 324 00:20:08,841 --> 00:20:11,177 ところで ジェムっていうのは誰なんだ? 325 00:20:11,177 --> 00:20:15,347 革命軍の同志よ。 兄さんは 酒場で会ったって言ってたけど。 326 00:20:15,347 --> 00:20:17,683 ソイツが ミーアを誘拐しろと 言ったのか? 327 00:20:17,683 --> 00:20:20,686 ええ 革命の邪魔になるからって。 328 00:20:20,686 --> 00:20:23,589 馬車で襲ってきた連中の仲間か…。 329 00:20:26,358 --> 00:20:28,360 ハァ ハァ…。 330 00:20:28,360 --> 00:20:32,531 昨日 わたくしたちが落ちた川が 近くを流れているんですのね。 331 00:20:32,531 --> 00:20:36,202 そのようだな 交通の要衝ということか…。 332 00:20:36,202 --> 00:20:39,371 もしかすると この町を 騒乱の舞台に選んだのが➡ 333 00:20:39,371 --> 00:20:42,041 そのジェムという男なのか? 334 00:20:42,041 --> 00:20:46,212 だとすると 確かに攻める場所を きちんと選んでいる気がするな。 335 00:20:46,212 --> 00:20:50,049 ハァ ハァ…。 (ミーア)あの青い頭巾は? 336 00:20:50,049 --> 00:20:55,054 革命派のシンボルみたいなものね。 「蒼巾党」とか名乗ってたかな。 337 00:20:55,054 --> 00:20:57,890 蒼巾党? 好都合だ。 338 00:20:57,890 --> 00:21:00,993 アイツらに紛れていこう。 339 00:21:00,993 --> 00:21:04,663 (ランベール)我々は 当たり前の 要求をしているだけだ! 340 00:21:04,663 --> 00:21:07,833 重税によって苦しむ我々の声を 届けたい。 341 00:21:07,833 --> 00:21:12,338 その代弁者たるダサエフ宰相を 我々のもとに返してもらいたいと。 342 00:21:12,338 --> 00:21:16,175 しかし 王政府は 我々の声に耳を貸さない。 343 00:21:16,175 --> 00:21:20,179 都市長に至っては 無責任にも この館から逃亡した! 344 00:21:20,179 --> 00:21:22,681 それを阻止できなかったのは 残念だが➡ 345 00:21:22,681 --> 00:21:25,684 こうして町を 無事に押さえることができた。 346 00:21:25,684 --> 00:21:29,855 すべては同志諸君のおかげだ。 みんな ありがとう! 347 00:21:29,855 --> 00:21:32,024 (歓声) 348 00:21:32,024 --> 00:21:37,696 扇動者 か…。 民を引きつける 語りは見事だが…。 349 00:21:37,696 --> 00:21:41,367 ああ リンシャ 来ていたのか。 350 00:21:41,367 --> 00:21:43,369 ランベール兄さん…。 351 00:21:43,369 --> 00:21:46,539 おや? その子どもたちは? (ミーア)ひっ! 352 00:21:46,539 --> 00:21:49,542 ひょっとすると ジェムが言ってた子たちかな? 353 00:21:49,542 --> 00:21:52,645 革命を邪魔する 危険性があるとか…。 354 00:21:54,713 --> 00:21:57,716 ひいぃ~! 355 00:21:57,716 --> 00:22:01,654 やめるんだ! 年端も行かぬ 子どもに剣を向けたとあっては➡ 356 00:22:01,654 --> 00:22:04,323 誰も我々の話など 聞いてくれなくなるよ。 357 00:22:04,323 --> 00:22:08,494 お願い 兄さん。 この子たちと話をして! 358 00:22:08,494 --> 00:22:10,996 話を か…。 359 00:22:12,998 --> 00:22:15,000 フッ…。