1 00:00:02,002 --> 00:00:04,004 (ランベール)とりあえず くつろいでくれ。 2 00:00:04,004 --> 00:00:06,840 (ランベール)といっても 私の家ではないけどね。 3 00:00:06,840 --> 00:00:08,842 今 お茶菓子でも用意させよう。 4 00:00:08,842 --> 00:00:10,844 《ミーア:まあ! お茶菓子!》 5 00:00:10,844 --> 00:00:12,846 (シオン)お気遣いはありがたいが➡ 6 00:00:12,846 --> 00:00:15,682 あまり ゆっくりも していられないのだろう? 7 00:00:15,682 --> 00:00:18,185 話を聞かせてもらおうか。 8 00:00:18,185 --> 00:00:23,690 おお すばらしい迫力だ。 さすがは シオン・ソール・サンクランド殿下。 9 00:00:23,690 --> 00:00:28,362 (リンシャ)シオン!? サンクランド王国の王子!? 10 00:00:28,362 --> 00:00:30,364 気付いていたのか。 11 00:00:30,364 --> 00:00:33,367 もちろんだとも。 そうでなければ➡ 12 00:00:33,367 --> 00:00:37,538 帯剣を許したまま ここに案内したりはしないさ。 13 00:00:37,538 --> 00:00:40,707 (シオン)それで? 革命を 邪魔するかもしれないと➡ 14 00:00:40,707 --> 00:00:44,544 言われている俺たちを 案内した理由は? 15 00:00:44,544 --> 00:00:47,881 我々は 君の国の助けを期待している。 16 00:00:47,881 --> 00:00:53,387 簡単に言わないでもらいたいな。 軍隊を動かすのは 国の大事だ。 17 00:00:53,387 --> 00:00:58,725 フッ… 正義と公正を重んじる シオン殿下らしからぬ物言いだ。 18 00:00:58,725 --> 00:01:02,663 仮に 我が国が味方するとして 君たちが➡ 19 00:01:02,663 --> 00:01:05,999 それまで持ちこたえられる 保証はないと思うが…。 20 00:01:05,999 --> 00:01:11,171 ここは 王都とドノヴァン伯爵領との 中間地点に位置している。 21 00:01:11,171 --> 00:01:13,173 つまり…。 22 00:01:13,173 --> 00:01:16,843 (シオン)金剛歩兵団と 王都を分断するつもりか。 23 00:01:16,843 --> 00:01:19,179 兵たんを叩こうということだな。 24 00:01:19,179 --> 00:01:21,181 フッ。 25 00:01:21,181 --> 00:01:25,519 《王都との間を分断したとて 自国の中であるならば➡ 26 00:01:25,519 --> 00:01:28,855 周囲から補給を受けることは 可能だ。 27 00:01:28,855 --> 00:01:32,025 だが その手配には時間がかかる。 28 00:01:32,025 --> 00:01:36,530 一時的な混乱と 兵の動揺は避けられないはず…。 29 00:01:36,530 --> 00:01:42,035 それをも見込んで この町で 騒乱を起こしたとするならば➡ 30 00:01:42,035 --> 00:01:44,538 侮れない男のようだな》 31 00:01:44,538 --> 00:01:48,709 <シオンは ランベールに対する警戒を 一つ上げた。 32 00:01:48,709 --> 00:01:51,712 そして 一方のミーアは…> 33 00:01:51,712 --> 00:01:54,715 あ~んっ。 ん~! 34 00:01:54,715 --> 00:01:59,553 《このクッキー 細工が細かいうえに おいしいですわ! 35 00:01:59,553 --> 00:02:04,992 この方 なかなかやりますわね 侮れませんわ!》 36 00:02:04,992 --> 00:02:09,596 < くしくも 2人の見解は 一致を見たのであった> 37 00:03:50,697 --> 00:03:54,868 <レムノ王国が 他国に対して 真に誇れるもの。 38 00:03:54,868 --> 00:03:58,705 それは 国内に整備された広い街道と➡ 39 00:03:58,705 --> 00:04:04,144 それを前提とした 高い機動力を持つ 即応軍である。 40 00:04:04,144 --> 00:04:07,848 もし そこに 更なる増強を 加えるとすれば…> 41 00:04:09,816 --> 00:04:13,320 外国への侵略を企図した軍隊…。 42 00:04:13,320 --> 00:04:16,823 そのための重税を 民に課したということか。 43 00:04:16,823 --> 00:04:21,495 しかし この国の王政府は 民を弾圧するために➡ 44 00:04:21,495 --> 00:04:25,499 金剛歩兵団という強力すぎる 兵力を派遣したのだ。 45 00:04:28,001 --> 00:04:30,837 《さまざまな事情はあろうが…。 46 00:04:30,837 --> 00:04:36,176 民に重税を課したあげく 民の代弁者たる家臣を投獄…。 47 00:04:36,176 --> 00:04:41,348 それだけでも 民の上に立つ 資格はないのではないか…。 48 00:04:41,348 --> 00:04:46,186 ミーア姫の付き添いで 来ただけのつもりだったが…》 49 00:04:46,186 --> 00:04:48,188 (カップを持ち上げる音) 50 00:04:50,190 --> 00:04:53,360 ふぅ… フフッ。 51 00:04:53,360 --> 00:04:57,364 《フッ。 のまれかけていたな 俺は》 52 00:04:59,366 --> 00:05:02,302 《シオン王子は 味方につけるべきだが➡ 53 00:05:02,302 --> 00:05:05,972 ミーア姫のほうは 革命を阻害するおそれがある➡ 54 00:05:05,972 --> 00:05:08,141 と… ジェムは言っていたが…》 55 00:05:08,141 --> 00:05:10,644 あむ…。 んん…。 56 00:05:10,644 --> 00:05:14,314 《ミーア姫には 口を閉じておいて もらわなければな…》 57 00:05:14,314 --> 00:05:16,316 うん? 58 00:05:16,316 --> 00:05:19,152 今日は いろいろあって 疲れたんじゃないかな? 59 00:05:19,152 --> 00:05:21,822 よければ ここに泊まっていくといい。 60 00:05:21,822 --> 00:05:26,326 王宮並みとは言えないが 大きな風呂と ベッドがある。 61 00:05:26,326 --> 00:05:28,829 まあ! お風呂! 62 00:05:28,829 --> 00:05:30,997 《所詮は子ども…。 63 00:05:30,997 --> 00:05:33,500 言い含めることなど たやすそうだ》 64 00:05:33,500 --> 00:05:36,670 <正しい皮算用である> 65 00:05:36,670 --> 00:05:41,007 いくらなんでも うかつだったの ではないか? ミーア姫。 66 00:05:41,007 --> 00:05:44,344 (ミーア)はて? なんのことですの? 67 00:05:44,344 --> 00:05:48,181 我がサンクランドの兵力を 当てにしているのであれば➡ 68 00:05:48,181 --> 00:05:51,518 君を害するようなことは しないだろうが…。 69 00:05:51,518 --> 00:05:55,188 だが だからといって ここに一泊するのは…。 70 00:05:55,188 --> 00:05:58,191 (ミーア)あら? どうかしたか!? ミーア姫! 71 00:05:58,191 --> 00:06:00,126 あっ…。 72 00:06:00,126 --> 00:06:04,965 レムノ王国のものにしては いまいち泡立ちが悪いですわね。 73 00:06:04,965 --> 00:06:07,133 やはり アベル王子にいただいたものは➡ 74 00:06:07,133 --> 00:06:10,470 特別製だったということかしら…。 75 00:06:10,470 --> 00:06:13,974 ホントにあなた 帝国のお姫様なのね。 76 00:06:13,974 --> 00:06:17,143 ちなみに なんていう 洗髪薬だったの? 77 00:06:17,143 --> 00:06:19,646 名前は覚えておりませんが➡ 78 00:06:19,646 --> 00:06:24,651 かわいらしいお馬さんの絵が ついたのでしたわね…。 79 00:06:24,651 --> 00:06:26,653 えっ それって…。 80 00:06:26,653 --> 00:06:29,656 とってもいい洗髪薬でしたわ。 81 00:06:29,656 --> 00:06:35,161 そう… なのね… うん それは よかった… ね? 82 00:06:35,161 --> 00:06:37,664 <リンシャは空気を読んだ> 83 00:06:40,667 --> 00:06:45,338 う~ん… キノコ鍋おいしいですわ。 ウフ… ウフフ…。 84 00:06:45,338 --> 00:06:48,174 (兵士)ランベール様! 大変です! (ドアが開く音) 85 00:06:48,174 --> 00:06:50,343 う… う~ん…。 86 00:06:50,343 --> 00:06:54,147 《シオン:まさか こんなに早く展開するとは…》 87 00:06:56,182 --> 00:06:58,685 何かありましたの? 88 00:06:58,685 --> 00:07:01,454 今し方 同志から報告があった。 89 00:07:01,454 --> 00:07:04,791 王政府の軍が 街道沿いの砦に派遣されている。 90 00:07:04,791 --> 00:07:07,794 王政府? 91 00:07:07,794 --> 00:07:12,132 率いているのは 第二王子のアベル・レムノだ。 92 00:07:12,132 --> 00:07:14,634 まあ! アベル王子が! 93 00:07:14,634 --> 00:07:19,472 《ああ 昨日 お風呂に入れて よかったですわ!》 94 00:07:19,472 --> 00:07:22,976 王族が自ら 部隊を率いてきたとなれば➡ 95 00:07:22,976 --> 00:07:27,647 目的は 展開している 金剛歩兵団の鼓舞。 96 00:07:27,647 --> 00:07:31,818 それが お前の選んだ道か アベル王子。 97 00:07:31,818 --> 00:07:34,487 あっ…。 98 00:07:34,487 --> 00:07:37,490 ミーア 君は 行きたいんじゃないか? 99 00:07:37,490 --> 00:07:40,327 えっ? あ… いえ でも…。 100 00:07:40,327 --> 00:07:43,663 まあ 君が行かなくても 俺は行くが…。 101 00:07:43,663 --> 00:07:46,666 そうだな 君は ついてきてくれないほうが➡ 102 00:07:46,666 --> 00:07:50,837 やりやすいかもしれない。 へっ? どうして? 103 00:07:50,837 --> 00:07:54,674 アベル王子に聞かなくてはいけない ことができた。 104 00:07:54,674 --> 00:07:59,179 場合によっては あの日の夜 君に言ったことを➡ 105 00:07:59,179 --> 00:08:02,582 実践しなければ ならなくなるだろう。 106 00:08:06,453 --> 00:08:09,622 俺は 民が虐殺されるのを➡ 107 00:08:09,622 --> 00:08:13,793 むざむざと 見過ごすわけにはいかない…。 108 00:08:13,793 --> 00:08:17,964 アベル王子を… 殺すんですの? 109 00:08:17,964 --> 00:08:21,134 そうならなければいいとは 思うが…。 110 00:08:21,134 --> 00:08:26,806 《アベル王子に死んでほしくない。 もちろん シオン王子にも…。 111 00:08:26,806 --> 00:08:29,976 何よりも わたくしが あずかり知らないところで➡ 112 00:08:29,976 --> 00:08:33,480 2人が殺し合うなど…》 113 00:08:33,480 --> 00:08:38,485 ふぅ… シオン王子。 114 00:08:38,485 --> 00:08:42,989 わたくしも… わたくしも… 行きまちゅわ! 115 00:08:44,991 --> 00:08:47,093 <ミーアは かんだ> 116 00:08:50,497 --> 00:08:57,170 (ジェム)なあ… そろそろ 俺らに 協力する気になんねえか? 117 00:08:57,170 --> 00:09:00,940 (ダサエフ)わしは国王陛下が 決定的な間違いを犯したとは➡ 118 00:09:00,940 --> 00:09:04,778 思うておらぬよ。 ジェム! 119 00:09:04,778 --> 00:09:07,781 我が諫言を お聞き入れくださるまで➡ 120 00:09:07,781 --> 00:09:10,784 幾度も言葉を尽くすのみ。 121 00:09:10,784 --> 00:09:16,289 怪しげな男の誘惑に乗るほど わしは若くはない。 122 00:09:16,289 --> 00:09:18,291 チッ! 123 00:09:18,291 --> 00:09:21,628 (ベルナルド)王子 いかがなさいますか? 124 00:09:21,628 --> 00:09:25,632 これ以上 時を与える必要はないかと。 125 00:09:25,632 --> 00:09:28,468 幸い セニアは城壁も低く➡ 126 00:09:28,468 --> 00:09:32,472 反乱分子どもが築いたバリケードも 貧弱です。 127 00:09:32,472 --> 00:09:35,475 突破は 難しくないでしょう。 128 00:09:37,644 --> 00:09:41,648 (アベル)王子としての務め… か…。 129 00:09:41,648 --> 00:09:45,819 報告! 町に動きあり! 使者でも送ってきたか? 130 00:09:45,819 --> 00:09:48,988 いえ それが… 子どもが2人やってきて➡ 131 00:09:48,988 --> 00:09:51,491 アベル殿下との会見を求めています。 132 00:09:51,491 --> 00:09:56,496 愚かな…。 反乱分子がアベル殿下に お目通りしようなどと…。 133 00:09:56,496 --> 00:09:59,499 それが その… ただの子どもではなく➡ 134 00:09:59,499 --> 00:10:02,836 アベル殿下のご学友を 名乗っておりまして…。 135 00:10:02,836 --> 00:10:04,838 (シオン)失礼する。 136 00:10:06,840 --> 00:10:09,843 シオン王子! なぜ君がここに? 137 00:10:09,843 --> 00:10:13,646 いや 待て… ということは まさか…。 138 00:10:16,516 --> 00:10:20,854 フフ… お久しぶりですわ アベル王子。 139 00:10:20,854 --> 00:10:23,022 ミーア姫…。 140 00:10:23,022 --> 00:10:27,026 僕に会いに来てくれたのだったら うれしいのだが…。 141 00:10:27,026 --> 00:10:32,532 あら? それ以外に ここに来る 理由はないのではなくて? 142 00:10:32,532 --> 00:10:34,534 《僕に 会いに来てくれたというのは➡ 143 00:10:34,534 --> 00:10:38,371 そうなのかもしれない。 しかし それ以上に➡ 144 00:10:38,371 --> 00:10:43,710 きっと彼女は この愚かな争いを おさめに来たのだ。 145 00:10:43,710 --> 00:10:48,715 たぶん ミーア姫は 僕の味方は してくれないだろうな…。 146 00:10:48,715 --> 00:10:51,885 それでも 僕は…》 147 00:10:51,885 --> 00:10:54,721 シオン王子 君はどうかな? 148 00:10:54,721 --> 00:10:57,223 うん? 149 00:10:57,223 --> 00:11:00,326 まさか 君まで ミーア姫と同じように➡ 150 00:11:00,326 --> 00:11:03,663 僕に会いに来てくれた というわけではないのだろう? 151 00:11:03,663 --> 00:11:09,335 ああ 今回 俺は ミーア姫の護衛だけ するつもりだったのだが➡ 152 00:11:09,335 --> 00:11:13,673 ここに至っては 黙っていられなくなってな。 153 00:11:13,673 --> 00:11:16,843 少しばかり 予想よりは早かったが➡ 154 00:11:16,843 --> 00:11:19,178 夏前の再戦の約束➡ 155 00:11:19,178 --> 00:11:21,347 果たさせてもらうとしようか。 156 00:11:21,347 --> 00:11:24,017 へっ? 157 00:11:24,017 --> 00:11:28,855 それは つまり… 僕に決闘を 申し込んでいるということかい? 158 00:11:28,855 --> 00:11:31,024 聞く必要はございません。 159 00:11:31,024 --> 00:11:36,362 アベル殿下 一軍を率いる王子自らが 一騎打ちなど…。 160 00:11:36,362 --> 00:11:38,531 控えよ ベルナルド。 161 00:11:38,531 --> 00:11:42,702 サンクランドの王子が 自らの信じる正義のために➡ 162 00:11:42,702 --> 00:11:46,206 命をかけた決闘を 挑んできているのだ。 163 00:11:46,206 --> 00:11:51,044 申し出を断れば 兵たちの士気に関わるだろう。 164 00:11:51,044 --> 00:11:55,882 《それに 彼女の目の前で 引くわけにはいかない…》 165 00:11:55,882 --> 00:11:59,986 シオン王子 その決闘の申し出を受けよう。 166 00:11:59,986 --> 00:12:03,489 《あ… あら? おかしいですわね。 167 00:12:03,489 --> 00:12:08,995 わたくし 言いましたわよね? アベル王子にお会いしに来たって…。 168 00:12:08,995 --> 00:12:12,498 よくある物語では こういうときは こう…。 169 00:12:12,498 --> 00:12:15,668 ギュッとして いい雰囲気になって➡ 170 00:12:15,668 --> 00:12:20,573 それで 解決になるのでは なかったかしら…?》 171 00:12:24,010 --> 00:12:27,680 ベルナルド 特別に君に命じる。 172 00:12:27,680 --> 00:12:31,351 帝国のミーア殿下のそばで 彼女を守れ。 173 00:12:31,351 --> 00:12:33,353 アベル王子! 174 00:12:33,353 --> 00:12:37,357 姫には 僕とシオン王子の決闘が 正当なものであったと➡ 175 00:12:37,357 --> 00:12:39,859 証言してもらわなければならない。 176 00:12:39,859 --> 00:12:42,528 ダメですわ! 決闘なんて。 177 00:12:42,528 --> 00:12:46,866 君とは もっと違った形で 再会を喜び合いたかったな…。 178 00:12:46,866 --> 00:12:50,370 もっと…。 あ…。 179 00:12:50,370 --> 00:12:54,374 フッ… 未練がましいな 我ながら。 180 00:12:54,374 --> 00:12:56,376 アベル王子! 181 00:12:59,545 --> 00:13:02,649 ミーアの言葉は届かなかったか? 182 00:13:02,649 --> 00:13:06,819 たとえ相手が誰であれ 止まることはできない。 183 00:13:06,819 --> 00:13:09,822 君ならば わかっているはずだ。 184 00:13:09,822 --> 00:13:12,992 腐った王権のために殉じるか。 185 00:13:12,992 --> 00:13:16,162 それでもなお王権は必要なのだ。 186 00:13:16,162 --> 00:13:21,501 秩序なき世界では より多くの 民衆が苦しむことになる。 187 00:13:21,501 --> 00:13:24,671 もし権力が腐敗している というのであれば➡ 188 00:13:24,671 --> 00:13:27,573 それを正すのが僕の役目だ。 189 00:13:30,843 --> 00:13:35,848 もし お前が民を虐げることに 加担するというのなら➡ 190 00:13:35,848 --> 00:13:38,551 ここで我が剣の前に散れ。 191 00:13:42,522 --> 00:13:54,867 ♬~ 192 00:13:54,867 --> 00:13:56,869 ぐっ…! 193 00:13:56,869 --> 00:13:59,872 《万全の姿勢でなくとも この威力》 194 00:14:02,308 --> 00:14:04,977 再戦のために 鍛練を積んでいたのは➡ 195 00:14:04,977 --> 00:14:07,480 俺だけではなかったということか。 196 00:14:07,480 --> 00:14:10,650 天才の君を上回ろうというのだ。 197 00:14:10,650 --> 00:14:13,653 気合いも入ろうというものだよ。 198 00:14:16,155 --> 00:14:18,157 なっ… なんだ お前たち!? 199 00:14:18,157 --> 00:14:20,660 うっ…。 200 00:14:20,660 --> 00:14:22,662 は~っ! 201 00:14:24,664 --> 00:14:27,834 はっ! あっ…。 202 00:14:27,834 --> 00:14:31,337 うっ… うあ~っ! 203 00:14:31,337 --> 00:14:35,007 くっ… あえて近づくことで 間合いを外すか。 204 00:14:35,007 --> 00:14:37,677 やるじゃないか アベル・レムノ。 205 00:14:37,677 --> 00:14:41,881 そちらこそ… さすがだね シオン王子。 206 00:14:46,686 --> 00:14:48,688 は~っ! 207 00:14:50,690 --> 00:14:52,692 す… すごい…。 208 00:14:52,692 --> 00:14:55,528 《斬撃の威力が上がってきている。 209 00:14:55,528 --> 00:14:58,865 戦いながら 間合いを調整しているのか…。 210 00:14:58,865 --> 00:15:01,367 さすが天才の剣だ》 211 00:15:03,636 --> 00:15:05,638 《もう もたない…。 212 00:15:05,638 --> 00:15:12,145 だが 彼女の前で ぶざまな姿は見せられない》 213 00:15:12,145 --> 00:15:15,815 構えたまえ シオン王子。 最後の勝負だ。 214 00:15:15,815 --> 00:15:17,817 フッ…。 215 00:15:21,821 --> 00:15:23,823 もうやめてくださいまし! 216 00:15:23,823 --> 00:15:27,827 お二人とも 本当に死んでしまいますわ! 217 00:15:33,833 --> 00:15:38,671 《ああ… わたくしの言葉は 結局 届かないのですわね》 218 00:15:38,671 --> 00:15:40,673 ⦅民:引っ込め! (民)バカヤロー! 219 00:15:40,673 --> 00:15:44,677 皆さん! どうか わたくしの話を 聞いてくださいまし! 220 00:15:44,677 --> 00:15:48,347 (ルードヴィッヒ)うっ…。 くっ…⦆ 221 00:15:48,347 --> 00:15:51,017 《あのときと同じですわ…》 222 00:15:51,017 --> 00:15:55,354 <剣を持ち 戦う意志を固めた 人間の前では➡ 223 00:15:55,354 --> 00:15:58,524 所詮 言葉は無力だ> 224 00:15:58,524 --> 00:16:02,295 シオン… アベル王子…。 <本当に…?> 225 00:16:02,295 --> 00:16:05,631 お願いです。 お願いだから…。 226 00:16:05,631 --> 00:16:11,137 <本当に ミーアの声は 願いは 届かないのだろうか? 227 00:16:11,137 --> 00:16:14,140 否!> 死なないで! 228 00:16:14,140 --> 00:16:16,309 < そうではない! 229 00:16:16,309 --> 00:16:20,313 決闘に臨む王子たちに その声は届かなかったとしても➡ 230 00:16:20,313 --> 00:16:25,818 築いてきた絆は 彼女の声を届かせる…。 231 00:16:25,818 --> 00:16:28,654 いったい 誰に…> 232 00:16:28,654 --> 00:16:30,656 うお~! 233 00:16:32,658 --> 00:16:36,562 <彼女の頼りになる忠臣たちだ> 234 00:16:39,332 --> 00:16:41,334 (ディオン)困るなあ…。 235 00:16:41,334 --> 00:16:43,836 んっ… あっ…。 236 00:16:47,340 --> 00:16:52,178 ちょっと やんちゃが 過ぎるんじゃない? 王子様方。 237 00:16:52,178 --> 00:16:54,680 うちの姫さんは 泣き虫なんだから➡ 238 00:16:54,680 --> 00:16:57,183 あまり 泣かせないでもらえるかな? 239 00:16:57,183 --> 00:16:59,185 ディオンさん…。 240 00:16:59,185 --> 00:17:04,790 貴様! 王族同士の神聖な決闘に 水をさすとは不粋なことを! 241 00:17:04,790 --> 00:17:08,127 アハハッ まあ そうだね~。 242 00:17:08,127 --> 00:17:11,297 命かけてる王子の家臣が 我慢してるのに➡ 243 00:17:11,297 --> 00:17:13,966 勝手なことすんなって感じかな。 244 00:17:13,966 --> 00:17:19,138 でもさ 僕が剣を預けているのは どちらの殿下でもないものでね。 245 00:17:19,138 --> 00:17:23,342 黙れ! その無礼 万死に値する! 246 00:17:25,811 --> 00:17:28,814 うあっ! フン! 247 00:17:34,487 --> 00:17:37,490 鉄を斬るとは…。 248 00:17:37,490 --> 00:17:41,994 まあ 主君の前だし このぐらいはね。 249 00:17:41,994 --> 00:17:44,163 フンッ! 250 00:17:44,163 --> 00:17:47,333 双方 そこまでにしてもらおう! 251 00:17:47,333 --> 00:17:50,836 あっ…。 アンヌ! 252 00:17:50,836 --> 00:17:55,174 (アンヌ)ミーア様… ご無事でよかったです。 253 00:17:55,174 --> 00:17:59,345 う… う~ アンヌ! 254 00:17:59,345 --> 00:18:02,949 アンヌ アンヌ…! 255 00:18:02,949 --> 00:18:06,285 わきまえよ! ミーア姫殿下の御前である! 256 00:18:06,285 --> 00:18:10,623 双方 速やかに武器を収めよ! 257 00:18:10,623 --> 00:18:15,461 < これは ルードヴィッヒの 絶妙かつ巧妙な誘導…。 258 00:18:15,461 --> 00:18:19,298 強力な騎士であるベルナルドを 圧倒したディオンが➡ 259 00:18:19,298 --> 00:18:23,302 素直に命令に従い 剣を収めたことで➡ 260 00:18:23,302 --> 00:18:27,807 この場における主導権は 完全に ミーアに流れたのである> 261 00:18:27,807 --> 00:18:29,809 はぇ…? 262 00:18:29,809 --> 00:18:33,813 《なんで皆さん わたくしのほうを 見ておりますの?》 263 00:18:33,813 --> 00:18:38,484 《さあ ここから先は あなたの番ですよ ミーア姫殿下》 264 00:18:38,484 --> 00:18:43,990 《えっ!? まさか ここで わたくしに演説しろ と…?》 265 00:18:43,990 --> 00:18:46,158 私たちがついてますから。 266 00:18:46,158 --> 00:18:49,061 《そういうことですの!?》 267 00:18:51,497 --> 00:18:56,002 《なっ… なんかちょっと 怖いですわ…。 んんん…》 268 00:19:02,274 --> 00:19:04,276 (息を吸う音) 269 00:19:04,276 --> 00:19:07,279 皆様 聞いてくださいませ! 270 00:19:07,279 --> 00:19:11,283 わたくしは ミーア・ルーニャ・ティニャミュンッ…。 271 00:19:11,283 --> 00:19:13,285 (兵士たち)ああ…。 272 00:19:13,285 --> 00:19:15,788 <ミーアは また かんだ。 273 00:19:15,788 --> 00:19:19,625 その瞳は 痛みのせいで ほんのり潤んでいた> 274 00:19:19,625 --> 00:19:21,627 プッ…。 275 00:19:21,627 --> 00:19:23,796 《今ので 兵たちの心をつかんだ!》 276 00:19:23,796 --> 00:19:28,300 もう嫌ですわ~! うぅ…。 ミーア様 頑張ってください! 277 00:19:28,300 --> 00:19:32,638 《って あら? わたくし 何を 話せばよろしいんですの?》 278 00:19:32,638 --> 00:19:35,975 <ミーアに レムノ王国軍を止めるプランはない。 279 00:19:35,975 --> 00:19:39,311 そもそもの話 ミーアが ここまでやってきたのは➡ 280 00:19:39,311 --> 00:19:41,313 アベルに会うためなのだ> 281 00:19:41,313 --> 00:19:44,817 《どっ どっ… どうすれば~? 282 00:19:44,817 --> 00:19:50,156 と… とりあえず 何か 何か しゃべらなくては…》 283 00:19:50,156 --> 00:19:53,659 (息を吸う音) 284 00:19:53,659 --> 00:19:58,330 レムノ王国軍の皆様には このまま剣を抜くことなく➡ 285 00:19:58,330 --> 00:20:01,333 王都に お戻りいただきたいのですわ。 286 00:20:01,333 --> 00:20:04,503 バカな! 何もせず 反乱軍を放置したまま➡ 287 00:20:04,503 --> 00:20:06,505 我々に戻れというのか! 288 00:20:06,505 --> 00:20:09,842 《ひい~っ! この方 怖いですわ!》 289 00:20:09,842 --> 00:20:15,848 <ベルナルドの迫力により ようやく ミーアの脳みそが回転を始める> 290 00:20:15,848 --> 00:20:21,020 だ… だって バカバカしいですわ! あなたたちが戦うなんて…。 291 00:20:21,020 --> 00:20:23,022 <相手は烏合の衆。 292 00:20:23,022 --> 00:20:25,191 あなたたちのような 立派な騎士様が➡ 293 00:20:25,191 --> 00:20:28,861 相手にすることなんかない という➡ 294 00:20:28,861 --> 00:20:33,699 ミーアなりの全力全開のヨイショを ぶちかましたのだが…> 295 00:20:33,699 --> 00:20:36,368 (シオン)バカらしいか…。 あ…。 296 00:20:36,368 --> 00:20:40,372 そういえば 君は前も 気になることを言っていたな。 297 00:20:40,372 --> 00:20:42,708 たしか 違和感があるとか…。 298 00:20:42,708 --> 00:20:45,878 そ… そうですわ 確かに言いましたわ! 299 00:20:45,878 --> 00:20:49,381 《だって レムノ王国で 目にしてきたことと➡ 300 00:20:49,381 --> 00:20:52,384 かつてのティアムーン帝国の 置かれていた状況は➡ 301 00:20:52,384 --> 00:20:55,721 まったく違う… にもかかわらず➡ 302 00:20:55,721 --> 00:20:59,725 ルドルフォン辺土伯と ダサエフ・ドノヴァン宰相➡ 303 00:20:59,725 --> 00:21:03,829 民の味方である貴族が 害されたことで内乱が起きる。 304 00:21:03,829 --> 00:21:10,002 そして どちらも圧政に苦しむ 民衆を救うのは サンクランド王国。 305 00:21:10,002 --> 00:21:14,340 条件がまったく違う2つの場所で そんな偶然…。 306 00:21:14,340 --> 00:21:16,675 絶対にありえませんわ! 307 00:21:16,675 --> 00:21:20,012 まるで 何者かが サンクランド王国を➡ 308 00:21:20,012 --> 00:21:23,849 正義の執行者に仕立て上げようと しているような…。 309 00:21:23,849 --> 00:21:26,352 これは そう…》 310 00:21:26,352 --> 00:21:29,688 狡猾なたくらみのよう…。 311 00:21:29,688 --> 00:21:33,359 《あら? でも これ どうやって説明すれば…? 312 00:21:33,359 --> 00:21:36,362 前世の話をするわけには いきませんし…。 313 00:21:36,362 --> 00:21:39,198 え~と え~と…》 314 00:21:39,198 --> 00:21:41,700 狡猾なたくらみ…。 315 00:21:41,700 --> 00:21:45,037 姫殿下 この反乱は 何者かの かん計で➡ 316 00:21:45,037 --> 00:21:48,040 我が国を分断するために 起こしたものであり➡ 317 00:21:48,040 --> 00:21:51,710 その者の思惑に踊らされ 同胞同士で血を流すのは➡ 318 00:21:51,710 --> 00:21:56,215 バカらしいことだと そう言いたいわけですか? 319 00:21:56,215 --> 00:21:58,217 はぇ…? 320 00:21:58,217 --> 00:22:00,986 もしや シオン王子が体を張って➡ 321 00:22:00,986 --> 00:22:05,491 アベル王子を止めようと されたのも…。 いや 俺は…。 322 00:22:05,491 --> 00:22:09,328 あなたは わたくしを守るために いらっしゃったわけですから➡ 323 00:22:09,328 --> 00:22:12,498 わたくしの目的が その狡猾なたくらみとやらを➡ 324 00:22:12,498 --> 00:22:15,334 解決することであるならば 少なくとも半分は➡ 325 00:22:15,334 --> 00:22:18,003 そのために来たと 言えるのではなくって? 326 00:22:18,003 --> 00:22:20,005 言えますわよね! 327 00:22:20,005 --> 00:22:24,343 まあ そう言えないことも ないとは思うが。 328 00:22:24,343 --> 00:22:28,347 《これでどうですの!? 切り抜けたのではなくって!?》 329 00:22:30,850 --> 00:22:33,185 残念ながら姫殿下➡ 330 00:22:33,185 --> 00:22:36,188 仮にそのような思惑を 持つ者がいたとしても➡ 331 00:22:36,188 --> 00:22:38,858 我々としては反乱軍を解体して➡ 332 00:22:38,858 --> 00:22:42,361 当地の治安を回復せねばならぬ のは変わりませぬ。 333 00:22:44,363 --> 00:22:47,700 連中とて 税の引き下げが かなわぬとなれば➡ 334 00:22:47,700 --> 00:22:51,370 そう簡単に矛を収めるつもりは ないと思いますが。 335 00:22:51,370 --> 00:22:54,540 それは間違いですわ。 336 00:22:54,540 --> 00:22:56,709 蜂起した民たちが 求めているのは➡ 337 00:22:56,709 --> 00:22:58,711 ドノヴァン卿の解放ですわ。 338 00:23:00,646 --> 00:23:04,483 アベル王子 ドノヴァン伯を 牢に捕らえたという話を➡ 339 00:23:04,483 --> 00:23:06,819 陛下から聞いておられますか? 340 00:23:06,819 --> 00:23:09,154 いや… 初耳だ。 341 00:23:09,154 --> 00:23:12,825 ミーア姫殿下。 当然 捕らわれている場所の見当も➡ 342 00:23:12,825 --> 00:23:15,327 ついているのだと思うけど➡ 343 00:23:15,327 --> 00:23:19,331 もしかしたら そもそも 殺されているんじゃないか? 344 00:23:19,331 --> 00:23:22,167 はぇっ? え… そ… それは…。 345 00:23:22,167 --> 00:23:26,372 それは 俺のほうから お答え したほうがよさそうですね。 346 00:23:28,340 --> 00:23:31,176 (ティオーナ)皆さん 遅くなりました。 347 00:23:31,176 --> 00:23:35,681 ティオーナさん! キースウッド 無事だったのか!? 348 00:23:35,681 --> 00:23:38,183 (キースウッド)吉報を持ってきました! 349 00:23:38,183 --> 00:23:42,688 いや 我々には 悲報かもしれませんけどね…。 350 00:23:42,688 --> 00:23:44,690 えっ…?