# Fly Neuron Atlas ハエの神経接続・活動・身体作用を、根拠の種類を分けて調べた研究記録。2026年9月16日までの21研究束から、再利用できるコード・選定データ・解説をまとめた成果集である。 [English overview](README.en.md) · [完了範囲](docs/coverage.md) · [研究成果](docs/findings-body-and-activity.md) · [再計算](docs/reproducing.md) · [データ辞書](docs/data-dictionary.md) · [出典](docs/sources.md) 9月16日の追加:[実回路の切出し・再接続](circuits/README.md)のPython工具と、5集合の入力を収録した。[経験更新・方位指標・人工主体への接続](research/2026-09-16/README.md)には、完了した解析の集計表・解説と、まだ比較案である人工側の構成を分けて記した。研究全体の活用先は、[同じ経験を複数の働きへ継続して使う人工主体](docs/research-purpose.md)である。 2026年9月15日の実装修正:欠測・系列不足・表間不整合の検出と、時計区間ごとの独立処理を追加した。原電位23記録を再実行し、DNa02双側の主3記録は従来値と一致した。時計リセット2記録の変化、修正版の基礎表と追補解析は[修正内容と検証範囲](docs/audit-remediation.md)にある。`data/activity`は公開時の保存基線、`data/reanalysis`は版を分けた再解析結果である。 ## 何が完了したか |対象|完了した範囲|直接使えるもの| |---|---|---| |全身の運動出力|MaleCNS v1.0の運動ニューロン815個を目録化。全直接入力330,888辺、weight合計3,224,310を取得|[815個の統合表](data/motor_atlas.csv)、[入力辺](data/connectivity/motor_inputs.csv.gz)| |共有する上流|166運動ニューロン・42筋群に対し、辺weight≥10で二群以上へ接続する2,155候補を分類|[全候補](data/shared_candidates.csv)、[筋群所属](data/motor_groups.csv)| |個別の接続探索|共有候補40細胞の全直接入力39,909辺・全直接出力323,398辺を取得|[40細胞](data/studied_cells.csv)、[入出力分母](data/studied_totals.csv)| |自然活動の再解析|公開DNa01/DNa02膜電位23記録・33チャンネル、配布時間53,855秒を処理|[記録目録](data/activity/inventory.csv)、[左右差・和の相関](data/activity/pairs.csv)| |航法・経験更新|現在方位と目標の分離、PFL3の非線形読出し、匂い学習・反転の応答更新を、公開資料から比較・再計算|[航法と経験更新の成果](docs/findings-navigation-and-learning.md)| |根拠の訂正|筋対応の競合、欠測、別標本・別型・閾値依存を明示し、共有候補の感度分析を実施|[注釈感度](data/annotation_sensitivity.csv)、[訂正と未解決](docs/limitations.md)| |構造を保った回路操作|6・41・131・220・1,829細胞の5集合で、内部と外部境界を分離し再接続・人工複製・結線変更を保存|[操作コード・5集合の入力・検査](circuits/README.md)| |経験による方位対応の変化|EPG方位指標を二成分へ分解し、局所教示・場面切替・感覚統合の証拠と反例を整理|[追加解析と限界](research/2026-09-16/experience-and-heading.md)| |人工主体への接続|経験の保存・現在状態に応じた利用・運動への変換・誤結合を区別し、比較条件を具体化|[生物側の根拠と人工側の比較案](research/2026-09-16/artificial-subject.md)| 815個全ての動作や発火が解明されたという意味ではない。接続図の個体、実験で記録した個体、文献の型対応を分ける。筋作用に名前が付いていても、そのMaleCNS細胞の活動が測定されたことにはならない。 ## 手元で使う Python 3.10以降で、追加の依存や認証なしに実行できる。 ```sh python scripts/verify.py python scripts/reproduce.py ``` 最初はファイルのハッシュ・表の形・参照を検査する。次は収録した辺から各運動ニューロンの入力、共有候補の番号集合、注釈除外の影響、40細胞の入出力を再集計する。JSONを標準出力へ返し、一致なら終了符号0、不一致なら1。生物学的機能の保証を返す検査ではない。 細胞番号から探す例: ```python import csv with open('data/studied_cells.csv', encoding='utf-8', newline='') as f: cell = next(r for r in csv.DictReader(f) if r['bodyId'] == '800687') print(cell['preType'], cell['target_group_ids'], cell['full_io_state']) ``` 公開膜電位からの発火再抽出も別手順で実行できる。原MAT計約5.51GBは配布元から取得する方式で、リポジトリには含まない。[原電位の再解析手順](docs/reproducing.md) 回路を切り出す実行例と、入力・保存構造の検査は[circuitsの入口](circuits/README.md)にある。新しい出力先を指定して使う。接続の保存・組替えを行う工具であり、発火・筋運動・学習を生成する計算ではない。 ## 結果を読む際の境界 - `bodyId`は`male-cns:v1.0`内の識別子。異なるデータセットの番号、同じ型名、左右や胸節の類似を、同じ細胞の根拠にしない。 - `weight`は保存された化学シナプス接続の重み。発火率、作用符号、筋力、行動への寄与率ではない。 - 2,155は指定42群と辺閾値10の下での候補数。全神経系の共有細胞総数ではない。従来表の40細胞に、今回の13A集合に含む800389・800546を加えた42候補の全入出力を取得済み。残る2,113候補は未取得である。 - 膜電位の技術的採用時間51,816.18秒は、生理品質を保証した時間ではない。発火は検出推定値で、著者が正解付けした時刻ではない。 - 特定の局所候補が未知条件でいつ活動し、経験で何を更新するかは未測定。全脳模型、自然歩行の再現、汎用学習能力は実証していない。 ## 構成と引用 `docs/`は読み方と成果、`data/`は従来の選定表と圧縮辺、`scripts/`は検査・再集計・任意の膜電位再解析。従来表の由来は[provenance.json](data/provenance.json)、追加分の由来・公開範囲は[circuits](circuits/README.md)と[9月16日の研究](research/2026-09-16/README.md)から辿れる。原論文全文、認証情報、制作会話、第三者の身体模型・動画素材は含めていない。 独自コードは[MIT](LICENSE)、独自解説と整理表への独自寄与は[CC BY 4.0](LICENSE-DATA.md)。元データと借用アルゴリズムの条件は[第三者表示](THIRD_PARTY_NOTICES.md)を参照。利用時はこの成果集に加え、該当する原論文・データセットも引用する。[引用情報](CITATION.cff)